
HSEセミナーは「本物の薬局・薬剤師」を考えるべく2010年1月にスタートしました。東日本大震災や新興感染症による中止もありましたが、本年で15年目150回の開催を超えることが出来ました。
薬局運営に関わる情報の他、医療・介護そして小売業の視点から様々な講師をお呼びしています。お呼びした講師は250名を超え、情報量は薬局業界ナンバーワンのセミナーとなっています。
詳細
開催日:2025年7月25日(金) 13:00~17:00 / 26日(土) 10:00~12:00
※HSEセミナーは2日間開催のセミナーです。
場 所:ビジョンセンター田町 4F 「404」
JR田町駅または地下鉄三田駅よりすぐ
費 用:50,000円(税別) (同一法人の場合、お二人目から25,000円)
※お申し込み後のキャンセルに伴う返金にはご対応できませんので、ご確認の上お申込みくださいませ。
第162回HSEセミナー
第1講義
「令和8年度 診療報酬・調剤報酬改定に向けた論点」
土居 丈朗 氏 (慶応義塾大学経済学部教授/財政制度等審議会 委員)
保険医療は日本の社会保障制度の根幹であり、財源の主は社会保険料と公費です。増加する医療費を抑制するための見直しが随時図られています。そんななかで厳しい指摘をするのが財務省です。前回改定では財政制度等審議会の指摘から診療所経営に大きなメスが入りました。その発言力は年々上昇しているようにも感じます。財務的視点から診療報酬・調剤報酬をどう見直すべきなのか審議会の委員を長く勤められる講師から指摘事項のポイント、そして次回改定に向けた論点を伺います。この指摘は財務省「秋の建議」へとつながり、診療報酬改定率へと影響していきます。
第2講義
「中途薬剤師採用&新卒薬剤師採用市場を攻略する最新ノウハウ」
志社 俊典 氏 (ROP株式会社 代表取締役)
中小企業にとって人材採用が大きな課題となっています。薬剤師国家試験合格者数が低減する中、大手調剤チェーンやドラッグストアによる大量採用が続いています。新卒採用戦略も、合同企業説明会からSNSを活用した戦略に移行しています。就職活動の早期化が進む中で新卒採用に向けた戦略を練り直す必要があります。また中途薬剤師採用に関する悩みも多く聞こえてきます。「案件がない」「案件があっても採用にいたらない」など様々で、採用難から売却を検討する薬局も多く耳にするようになりました。持続可能な運営の核となる「採用戦略」を改めて考えてみます。
第3講義
「開業・継承・集患・医業経営プロフェッショナルが語るクリニックの現在地」
柴田 雄一 氏 (株式会社ニューハンプシャーMC 代表取締役)
診療所の医師の平均年齢は60歳を超え、60歳以上が占める比率は50%といわれています。開業医に定年はないとはいえ、後継者問題は多くの診療所にとって課題となっています。また医療DX施策が開業医の引退を後押しする状況となっています。近年、初期研修終了後に美容外科医となる「直美」が増加し、保険診療に取り組む医師の不足が問題視されています。医師がいない、後継者がいない、厳しくなる診療報酬と診療所が取り巻く環境も大きく変化しています。行政の審議会では地方部の人材不足問題から地域別診療報酬の導入や「自由開業制の廃止」などの提案も行われています。薬局にとって診療所の存在は不可欠だからこそ、その状況を理解したいと思います。